ハチマンタロウ
犬の散歩の途中、久しぶりにイラガの繭を見つけました。
スズメの卵を2まわりほど小さくしたような、硬い殻でできた繭です。
モズのはやにえ、カマキリの卵とともに、最近見かけることの少なくなった冬の風物です。
羽化する時に上を食い破って出てくるので、器状になります。
ゆえにスズメの小便タゴ(つまり肥え桶)という呼び名もあります。
B級田園地帯のお父さんたちに「減りましたよねえ」という話をすると「そんなもの、そのへんにいくらでもあるよ」と笑われます。
「じゃあ、どこにありますか」と聞くと、
たいていは「えーと……このあたりに…あれ、ないなあ。前はよく見たんだがなあ…」という展開に。
「メダカなんて、そのへんにいくらでもいるよ」という話と同じで、探してみると案外いないものなのです。
農薬のせいもありますが、最近指摘されているのが外来の寄生蜂の影響です。
うちの田舎(茨城)じゃ、繭になる前の幼虫をハチマンタロウと呼んでいました。(茨城弁だと、ハヂマンタローとなります)
子供のころ、柿の木で遊んでいるとときどき刺されましたが、これが猛烈に痛い。ハチとはまた違った、しびれるような余韻があります。
最近では、数年前に庭のブルーベリーに発生して、やはり刺されました。
果樹の害虫であり有毒昆虫に位置づけられているので、何をもって、どれぐらいの密度が適正なのかという議論は成り立ちにくいのですが、この30年ぐらいの間、だんだん見なくなっているなあという実感はあります。
イラガの繭に入っている蛹になる前の幼虫は、昔からタナゴ釣りの餌として定番です。
ハサミで切って臓物を小さなタナゴバリの先に絡めると、動物たんぱくのおいしそうな匂いにつられてタナゴがよく釣れるのです。
といっても、タナゴはイラガが特に好きというわけじゃないと思います。
腸腺が細く、ハリ先に小さくまとめやすいという点が重宝されたのですね。
今は釣りの技術が進み、もっと集魚効果があって手返しのいい練り餌を使う方法が主流になっています。
手返しと言えば、この間、諏訪湖のワカサギ釣りで、蜂の子の甘露煮を餌にしてみたのでした(御当地では普通に缶詰で売っています)。
紅サシ(ハエの幼虫…つまりウ●虫ですな)で釣れるのなら、蜂の子の甘露煮でも釣れるだろうとやってみると、やっぱり釣れるではないですか!
でも、火が通っているので身がぼろぼろで、ハリにうまく刺さりません。釣り餌では、使いやすさも匂いや味と同じぐらい重要であるということを再確認した時点で、このおバカな実験は終了。
追記 ハチマンタロウという呼び名は、八幡太郎こと源義家に由来するものと思われます。勇猛果敢な暴れん坊として名を挙げたわりに報われなかった武家らしい。そのあたりのキャラや怨念が、棘を持ち果樹に害をなすイラガに結びつけられたのかも…。そんな生まれ変わり民話などどこかにありましたら、ぜひご教示ください。
スズメの卵を2まわりほど小さくしたような、硬い殻でできた繭です。
モズのはやにえ、カマキリの卵とともに、最近見かけることの少なくなった冬の風物です。
羽化する時に上を食い破って出てくるので、器状になります。
ゆえにスズメの小便タゴ(つまり肥え桶)という呼び名もあります。
B級田園地帯のお父さんたちに「減りましたよねえ」という話をすると「そんなもの、そのへんにいくらでもあるよ」と笑われます。
「じゃあ、どこにありますか」と聞くと、
たいていは「えーと……このあたりに…あれ、ないなあ。前はよく見たんだがなあ…」という展開に。
「メダカなんて、そのへんにいくらでもいるよ」という話と同じで、探してみると案外いないものなのです。
農薬のせいもありますが、最近指摘されているのが外来の寄生蜂の影響です。
うちの田舎(茨城)じゃ、繭になる前の幼虫をハチマンタロウと呼んでいました。(茨城弁だと、ハヂマンタローとなります)
子供のころ、柿の木で遊んでいるとときどき刺されましたが、これが猛烈に痛い。ハチとはまた違った、しびれるような余韻があります。
最近では、数年前に庭のブルーベリーに発生して、やはり刺されました。
果樹の害虫であり有毒昆虫に位置づけられているので、何をもって、どれぐらいの密度が適正なのかという議論は成り立ちにくいのですが、この30年ぐらいの間、だんだん見なくなっているなあという実感はあります。
イラガの繭に入っている蛹になる前の幼虫は、昔からタナゴ釣りの餌として定番です。
ハサミで切って臓物を小さなタナゴバリの先に絡めると、動物たんぱくのおいしそうな匂いにつられてタナゴがよく釣れるのです。
といっても、タナゴはイラガが特に好きというわけじゃないと思います。
腸腺が細く、ハリ先に小さくまとめやすいという点が重宝されたのですね。
今は釣りの技術が進み、もっと集魚効果があって手返しのいい練り餌を使う方法が主流になっています。
手返しと言えば、この間、諏訪湖のワカサギ釣りで、蜂の子の甘露煮を餌にしてみたのでした(御当地では普通に缶詰で売っています)。
紅サシ(ハエの幼虫…つまりウ●虫ですな)で釣れるのなら、蜂の子の甘露煮でも釣れるだろうとやってみると、やっぱり釣れるではないですか!
でも、火が通っているので身がぼろぼろで、ハリにうまく刺さりません。釣り餌では、使いやすさも匂いや味と同じぐらい重要であるということを再確認した時点で、このおバカな実験は終了。
追記 ハチマンタロウという呼び名は、八幡太郎こと源義家に由来するものと思われます。勇猛果敢な暴れん坊として名を挙げたわりに報われなかった武家らしい。そのあたりのキャラや怨念が、棘を持ち果樹に害をなすイラガに結びつけられたのかも…。そんな生まれ変わり民話などどこかにありましたら、ぜひご教示ください。


この記事へのコメント
私の田舎では、イラガの幼虫を「ヤツガシラ」といっていましたが、インターネットで「ヤツガシラ」を検索すると野鳥しか出てきませんね。8個の頭を持った虫ということなのですが…。そういえばハチマンタロウも「8」ですね。
生物に限らず地域での名称は知るとおもしろいですが、東京に出て来た当初は、大学の先輩などに、訛りや方言とともに笑われてばかりいましたね。でも、そういった表現は失われないでほしいですね。
ヤツガシラでふと思い立って、イラガの幼虫の写真をネットで比べたら、大きな目立つ棘が8ブロックぐらいありますね。棘の数自体はもっとたくさんあるのですが、槍みたいな角が8本あるようにも見えなくありません。で、ヤツガシラっていう仮説はいかがでしょう。